家族葬を予定しているが、費用を安くしたいとお考えの方も多いと思います。
人数が少ない分、家族葬の費用は安いですが、香典がもらえない分結局、かかる費用が高くなってしまう場合はたくさん見られます。
「家族葬を選んだ理由に安い費用があったのに、結局支払った費用は一般的なものと同じだった」
このような思いをしてしまったら元も子もありません。
こちらの記事では、元葬儀人の筆者が家族葬を格安にするポイントを包み隠さずお伝えします。
1. 家族葬を格安で行うポイント
この章では、家族葬を格安で行うポイントについて解説します。
安く済ませるポイントは下記4つになります。
4つのポイント
- 人数
- 宗教・宗派・形式
- 流れ
- 葬儀社
順にご紹介しましょう。
ポイント1:人数
家族葬を安く済ませるなら、少人数にするのが一番のポイントです。
会食や香典返しなど、おもてなしの費用が抑えられるためです。
ただし、香典を葬儀費用に充てたいのであれば、なるべく多くの人を呼ぶのも一つの手です。
親族1人あたりの香典相場は1万円で、血縁が濃くなるにしたがって金額は厚くなります。
ささやかな家族葬をして費用を抑えるか、
親族みんなを呼んで、見た目の支払額は大きくても香典で一部をカバーするか、考え方は人それぞれです。
ポイント2:宗教・宗派・形式
無宗教の葬儀にすれば、宗教者へのお礼は必要ありません。
とくに葬儀でお経を読んでもらう必要性を感じないという人は、無宗教葬を選びましょう。
ポイント3:流れ
なるべく葬儀の流れを省略すれば、かなりの節約になります。
家族葬の場合、お通夜とお葬式では参列者の顔ぶれが同じなので、お通夜を省略するということがあり得ます。
お通夜がなければ、お通夜後の通夜ぶるまいもなくなり、会食代が節約できます。
お通夜もお葬式も省略し、簡単なお別れと火葬だけにするということもできます。
このように、葬儀の流れのうち、必要ないものを省けば、その分安く上がります。
ポイント4:葬儀社
格安の家族葬をしたいなら、小さな式場、小さな祭壇を備えている葬儀社を選びましょう。
少人数の家族葬にふさわしくないような大ホールしかない葬儀社だと、式場費用や祭壇費用が高くつきます。
また、祭壇を設けず棺を中心とした葬儀をするなら費用はぐっと抑えられますので、そういった提案をしてくれる葬儀社を探すのがポイントです。
以上のように、家族葬を格安で済ませるために大事なのは、人数、宗教、流れを喪主自らが選択することです。
何となく従来のしきたりに合わせてしまうと、大人数で、仏式で、お通夜もお葬式も行うといった葬儀になってしまい、高くつきます。
では、家族葬を格安で行うとき、注意すべき点はどこなのでしょう。次章で紹介します。
2. 家族葬を格安で行うときの注意点
家族葬を格安で行うときには、3つの注意点があります。
3つの注意点
- 流れをきちんと確認する
- 会場を事前に見学する
- 親族の了解を得る
いずれも大事なことで、チェックを怠るとトラブルにつながる恐れもあります。
注意点1:流れをきちんと確認する
お通夜や通夜ぶるまいを省く葬儀形式は、まだまだ一般的ではないため、きちんと流れを葬儀担当者と確認しておくことが大事です。
無宗教葬のスタイルについても、お経がなければ何かしらオリジナルの演出が必要なので、式の流れをしっかり担当者と共有しましょう。
注意点2:会場を事前に見学する
他の式場と比べてだいぶ格安だからと、式場費用の安いところに依頼したときはとくに、会場を事前に契約しましょう。
イメージよりもかなり古い、荒れている、手入れが行き届いていないといった可能性もあります。
安く抑えたいといっても大事な葬儀ですから、清潔感のある施設で行いたいですね。
注意点3:親族の了解を得る
家族葬にしたり、無宗教形式にしたり、流れを一部省略したりと、イレギュラーなことばかりなのが格安葬儀の特徴です。
形式や流れについては、きちんと親族の了解をとっておきましょう。
あとで「こんなはずじゃなかった」「こんな葬式では浮かばれない」などと言われないために、事前の話し合いが必要です。
格安の家族葬をするときには、一般的な葬儀をするときよりも、周りへの説明とケアが必要になることを肝に銘じましょう。