一日葬

「一日葬」ってどう?一日で終わらせる場合の特徴やデメリットを徹底調査

更新日:

葬儀の儀式を一日で終わらせる「一日葬」

昨今で葬儀の準備をしている方で誰もが耳にする葬儀の形式だと思います。

ただ比較的に新しい葬儀の形式なので下記のような疑問を抱く人もいると思います。

あなたが持っているであろう疑問

  • 一日葬って何?直葬や一般葬とどこが違うの?
  • 一日葬を選ぶ人ってどんな人?私にとっても相性がいいのかな?
  • 沢山の葬儀社があってどの葬儀社を選べばいいかわからない

ご安心ください。たとえ葬儀人でも一日葬の意味はわかっても、相性の合う人やデメリット等まで把握している人は少ないです。

(私もそのうちの一人でした。。。)

こちらの記事では、元葬儀人の私が納得するまで調べあげた内容をお伝えし、あなたは下記のことがわかるようになります。

この記事からわかること

  • 一日葬の正体(メリット・デメリット、相性の合う人・合わない人)
  • 一日葬のマナー
  • 後悔をしなための一日葬における葬儀社選び

元葬儀人でさえ調べてみて初めてわかった注意点等ございますので是非最後までご覧ください。

1.一日葬の概要

一日葬の概要

具体的には、一日葬の意味や定義、一日葬の流れ、相場や費用についてご紹介していくことになります。

1-1. 一日葬とは通夜を行わずお葬式のみを営むスタイル

一日葬とは、「葬儀の儀式を1日で終わらせる」という意味です。

従来の葬儀では、通夜を行い、次の日にお葬式をする形式が一般的ですが、一日葬では通夜を省き、お葬式だけを行います。

一日葬は、葬儀社によって名称が違い、「ワンデーセレモニー」という名前でプラン化されていることもあります。

時間的にも経済的にも余裕のない遺族のために、葬儀業界が2000年代になってから網み出した、新しい葬儀のスタイルです。

一日葬が出始めた頃は、通夜と葬儀、いずれかを行うスタイルもありました。通夜やのタイミングで儀式をするか、葬儀のタイミングで儀式をするかが選べたのです。

ただ、通夜のみという形式は需要が少なかったのでしょうか。今では、通夜を行わず葬儀をするスタイルとして、一日葬が確立されています。

次に、一日葬の実際の流れを紹介します。

1-2. 一日葬の具体的な流れ

一日葬の流れは、普通のお葬式と比べると、通夜がない以外にはあまり違いがありません。

日本で約9割の人が選んでいる仏式葬儀の流れを、下記の2つに分けてみていきましょう。

  1. 一日葬を行う場合の葬儀一連の流れ
  2. 一日葬を行う場合のお葬式の流れ

一日葬を行う場合、葬儀一連の流れは次のようになります。

  1. 祭壇、遺影、棺の準備
  2. 納棺
  3. 一日葬
  4. 火葬
  5. 収骨
  6. 還骨法要
  7. 精進落とし

通常の葬儀でしたら、納棺と一日葬のあいだに通夜を挟みます。

一日葬を行う場合、お葬式の流れは次のようになります。

  1. 僧侶入場
  2. 開式の辞
  3. 読経•引導
  4. 弔事
  5. 焼香
  6. 僧侶退場
  7. 閉式の辞

一日葬のお葬式は、通常の葬儀においてのお葬式と、儀式の流れは変わりません。

ただ、導師を務める僧侶の考え方次第で、通夜のための読経が同時になされ、若干長時間になる可能性があります。

その意味では、僧侶にとっては「通夜をせずにお葬式をする」というよりも「通夜とお葬式を同時に行う」という感覚となるでしょう。

1-3. 一日葬は通夜がないぶん費用が割安になる

葬儀社ごとに大きな差額がありますが、一日葬の費用相場は、50万円程度です。

お葬式のみを行うぶん、会葬者が少なくなるため、小さな会場を借りることができ会場費がぐっと抑えられます。

なお、通夜がないため、通夜ぶるまいや、通夜に来てくれた人への香典返しのための費用も必要ありません。

ただし、一日葬といえども、お葬式にたくさんの人が駆けつける風習のある地域では、100万円を超えてしまうこともあります。

複数の葬儀社から見積りをとったり、自分の住む地域の風習を確認してみましょう。

ここまで、一日葬の概要や流れ、費用について説明しました。通常のお葬式と比べてシンプルで経済的なことがわかるでしょう。

次に、一日葬のメリット・デメリット、相性の良い人について解説していきましょう。

2. 一日葬をおすすめできる人は?一日葬のメリット・デメリット

一日葬儀-メリット・デメリット

こちらでは、一日葬のメリットとデメリットを紹介したうえで、一日葬に向いている人について解説していきます。

ではまずメリットを紹介していきましょう。

一日葬の3つのメリット

  1. 遺族の身体的・精神的負担が軽くなる
  2. 遺族の金銭的負担が軽くなる
  3. 通夜にあたる前夜は故人とゆっくり過ごせる

ではそれぞれをみていきましょう。

メリット1:遺族の身体的・精神的負担が軽くなる

遺族が儀式に臨まなければならないのはお葬式のある1日だけです。

きちんと喪服を着たり、参列者に挨拶し、もてなしたりする機会は1度しかありません。

遺族は、身体的にも、精神的にも負担が軽くなります。

メリット2:遺族の金銭的負担が軽くなる

通夜がないぶん、通常のお葬式と比べてだいぶ費用を削減できます。

葬儀のポータルサイトで一括見積りを提供する「葬儀レビ」によると、葬儀レビ経由で葬儀平均額は下記のようになっております。

  • 一日葬:45万円
  • 一般葬:90万円
  • 家族葬:58万円
一日葬-費用

参照:葬儀レビ

介護や療養にかなりの費用を充てていた遺族にとっては、とくにありがたいことでしょう。

メリット3:通夜にあたる夜は故人とゆっくり過ごせる

通夜がないということは、通夜の準備期間や儀式、通夜ぶるまいにあたる時間は全て自由になるということです。

通夜にあたる夜は、身内のみで故人とゆっくり過ごすことができます。

一度しかないお別れですから、最後の夜はとても貴重な時間となるでしょう。

以上のように、遺族の負担が軽くなり、全方面においてゆとりが生まれるのが一日葬です。

続いてはデメリットをみていきましょう。デメリットは下記3点になります。

一日葬の3つのデメリット

  1. 親族が戸惑う可能性がある
  2. 菩提寺から了解が出ない可能性がある
  3. 一般会葬者に参列を遠慮する気持ちが生まれる

ではそれぞれをみていきましょう。

デメリット1: 親族が戸惑う可能性がある

通夜、お葬式、火葬という流れに慣れている親族が大部分でしょう。

「通夜がない」ということをもって、中途半端で手抜きな形式だと思われてしまう危険があります。

親族からの反対にあったら、故人との最後の夜を大事にしたいこと、金銭的にも精神的にもゆとりがないことを訴える必要があります。

デメリット2:菩提寺から了解が出ない可能性がある

一日葬は、儀式を営む僧侶からみれば、かなり省略した形式です。

反対される可能性があります。

儀式を担当するのがあなたの菩提寺の場合は、事前に一日葬で問題ないかの確認をすることをオススメします。

デメリット3:一般会葬者に参列を遠慮する気持ちが生まれる

通夜には一般会葬者も駆けつけ、葬儀は近親者のみで行うという地域が少なくありません。

この形式に慣れていると、「葬儀だけを行うなら、私は改葬を遠慮したほうがいいのかな」と考える一般会葬者が必ず出てくるでしょう。

もちろん、近親者のみのお葬式を想定しているなら気にする必要はありません。

しかし、遺族が「通夜がないぶん、お葬式にはたくさんの人が来てほしい」と考える場合は、慣習が障壁になる可能性があります。

「近親者に限らずすべての人にご会葬いただけます」など、告知状に一言添える必要があるでしょう。

また、一言添えたとしても、「お昼に仕事を抜けるのは差し支える」と考える人もいることでしょう。

参列者が少なくなってしまうことは、避けられないといえます。

ここまで、一日葬のメリットとデメリットをみてきました。

続いては、メリットとデメリットを踏まえ、一日葬と相性の良い人を考えてみましょう。

一日葬と相性の良い人はこんな人

下記のうち1つでも当てはまると感じるなら、一日葬と相性がいいといえるでしょう。

金銭的余裕がないが、儀式はきちんとしてあげたい

精神的・身体的に無理のない葬儀を希望している

故人との最後の夜をゆったり身内だけで過ごしたい

一方で、下記のうち1つでも当てはまると感じるなら、一日葬は難しいかもしれません。

たくさんの人に見送ってもらいたい

菩提寺が由緒正しい古刹である

親族にしきたりを重視する年配者が多い

ここまで、一日葬のメリットとデメリット、相性の良い人についてみてきました。

あなたが一日葬をやるべきかどうか把握できたと思います。

続いては一日葬を行う際の葬儀社選びのコツをお伝えします。

3.一日葬における葬儀社選びのコツ

一日葬-葬儀社選び

3-1.葬儀社によって一般葬の費用は大きく異なる

突然ですが元葬儀人として重要なことをお伝えします。

葬儀の準備において一番大切なのは「葬儀社選び」になります。

葬儀社選びによって満足いく葬儀をあげられるかが決まると断言できます。

そんな大切な葬儀社選びですが、全国には7,000以上の葬儀社が存在していると言われ、葬儀社ごとに特徴が大きく異なります。

中には悪質なものも含まれおり「質素な葬儀を希望したのに高額な料金を請求された」等の費用に関する相談が年間700件以上も国民生活センターに寄せられております。

国民生活センター_相談件数

参照:国民生活センター

なぜこのような問題が発生するのでしょうか?

理由としては、しっかりとした葬儀の相場という概念は存在せず、費用の全ては葬儀社の言い値で決まってしまうからです。

特に比較的新しい形式の一日葬では、執り行える葬儀社も少ないため価格競争が起きにくく、葬儀社ごとの費用の差額は大きいと言われます。

対処法としては紹介されたり、自分が知っているという理由だけで決定せず、複数の葬儀社を比較することをオススメします。

3-2.一般葬を選ぶ際は必ず複数の葬儀社を比較

葬儀社ごとの費用の差額が大きいと言われる一日葬ですが、全く同じ内容でも数十万円の差額が発生することがあります。

実際に、下記の条件で複数の葬儀社のプランをみてもらいました。

条件私の答え
地域東京都西東京エリア
形式一日葬
人数親族10人、一般5人

すると同じ条件でもここまで費用の差額がありました。

一日葬-見積り

一日葬-見積り2

一日葬-見積り3

もちろん「安かろう悪かろう」の葬儀社もありますし、費用は高いけどサービスが素晴らしい葬儀社があります。

重要なことは複数の葬儀社を比較して、あなたの目で納得した選択を行うことです。

葬儀レビ」であなたの要望にあった複数の葬儀社の見積りがもらえれるので是非試してみてください。

上記のような見積りを出す際に実際に利用してみましたが、しつこい営業もなく、記入時間も1分あれば足りるのでオススメできます。

納得する一日葬にするために、複数の葬儀社の見積りをあなたの目でしっかり比較をしましょう。

では最後に一日葬に関わる際のマナーを紹介します。

4. 一日葬を開く、参列する、参列しない立場でのマナー

一日葬-マナー

精神的にゆとりの生まれる一日葬ですが、もちろんマナーと無縁ではありません。

ここでは、下記の3つの立場に分けて、一日葬のマナーをみていきましょう。

立場ごとに見るマナー

  • 一日葬を開く立場のマナー
  • 一日葬に参列する立場のマナー
  • 一日葬に参列しない立場のマナー

それでは、各立場でのマナーを、順を追ってみていきます。

4-1. 一日葬を開く立場での4つのマナー

一日葬を開く際には、次の4つのマナーを守りましょう。

  1. 告知:告知状には、通夜がないことを明記しましょう。記載がないと「通夜のほうに出たいが、通夜はいつか」と問い合わせが殺到することが考えられます。
  2. お香典:お香典を辞退したいと考えるなら、告知状にその旨をはっきり示しましょう。
  3. 菩提寺への対応:「一日葬をしたいがどう思うか」とまずは相談の形を取り、意見をうかがいましょう。形式を決定してから事後報告をすると、カドが立ってしまう可能性があります。
  4. 服装:通夜にあたる夜は、地味な服装であれば喪服でなくても構いません。お葬式のときには、しっかり喪服を着ましょう。

4-2. 一日葬に参列する立場での3つのマナー

一日葬に参列する際には、下記の3つのマナーを守りましょう。

  1. お香典:告知状にお香典を辞退する旨が書かれていないか確認し、記載がない場合だけ持参しましょう。
  2. 服装:一日葬もお葬式のうちです。しっかり喪服を着ましょう。
  3. 通夜:通夜にあたる夜は、身内だけで過ごす大切な一夜です。「お葬式のときより気軽だから」と、通夜の気分で弔問するのは遠慮したほうがいいでしょう。

4-3. 一日葬に参列しない立場での3つのマナー

一日葬に参列しない場合には、下記の3つに気をつけましょう。

  1. お悔やみ・弔問:お悔やみの電話や弔問は、お葬式が終わるまで遠慮しましょう。
  2. お香典:お香典を送る場合は、告知状に辞退する旨が書かれていないかどうかを確認してから用意しましょう。
  3. 服装:改めて弔問にお訪れる場合は、喪服を着る必要はありません。地味な服装を心がけましょう。

ここまで一日葬のマナーを立場ごとにみてきました。

立場によって一日葬のマナーは大きく異なります。あなたの立場ごとに気をつけましょう。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか?

よく耳にする一日葬ですがところん調査して見るといろんなことがわかってきますね。

こちらの記事を通じて、あなたが一日葬をあげるべきか、あげる場合の葬儀社選びのコツがわかり、

あなたの葬儀の準備の少しでもお力になれたならば幸いです。

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